白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第23章 空に舞い上がる蝶
クロの声にあの日の研磨が重なる
『あ…いや……やめ…』
「止めるかよ!
壊れちまえ…!」
壊して…
要らない…
羽根もココロも…
時間も…
戻れないなら……要らないよ。
フッ…と遠くなる…意識…
このまま目なんて
覚めなければ良いのに…
そう思ってても
現実を見ろと
目は開く
事実を感じろと
身体が軋む
眼の前のクロが
霞んでる
泣いてるから?
私が?クロが?
両方…かな?
「おはよ
今度は謝ってもダメ、か?」
クロの悲しそうな声に言葉に
胸が詰まる