白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第22章 翔び立つ蝶に隠す涙
姫凪がおれを抱き締めて
頭を撫でる
「止めてよ…
離れないと…抱くよ…
好きなんだから」
姫凪を押し退ける
腕の力は
『……いいよ?
そのつもりで抱き締めてる
今は…まだ…研磨の…彼女だから』
「なんで?おれは汚いよ…
姫凪が汚れる…
もう…おれなんか…」
言葉とは裏腹に抜けていく
『なんか、じゃない。
私の大事な人だよ…
変わらない…でも…ごめん
彼女で居られるのは
今日で最後…
研磨…ごめんね…最後まで
傷付けて…』