With Live Planet _この星で生きる_
第1章 prologue
ー2048年ー
地球が滅亡した後、選ばれた人類は
《ノースベイン》という地球外生命体の住む星に移動した。
ノースベインに住む《アスト》と呼ばれる生命体は
2046年に地球人にこう宣言した。
「あと2年後の12月26日、地球は滅びる。1人だけこちらの星に連れてこよう。争え、醜いニンゲン達よ。
1年と12ヶ月24日後に迎えに来る。」
言葉の通り決め方は戦争だった。
全人類が戦った。
3歳も、87歳も、天皇も、学生も、外人も。
様々な武器を手にし、地球を血色へとそめた。
たった1人になるまで。
そして、荒れ果てた荒野にたった1人の人間が立っていた。
いや、鉄の棒の支えでギリギリ立っていた。
荒い息をして、命からがらといった様子だ。
「まだなのか…水を、食料を…」
もう倒れる、そんな時に見ていたかのように救いが来た。
昔あったマンガやアニメと呼ばれたものはこんな奇跡がよく起きたらしい。
…これでこれからも生きれる
言い切れない歓喜が体をほとばしった。
私の真上に巨大な鉄の塊が止まり、
ドアらしきところから、生物が出てきた。
「ニンゲンよ、時間だ………
死ね。」
冷たい声を私が理解する前に私の胸元には穴が開き、そこから真っ赤な液体があふれ出た。
「ぇ…ぅそ….や、い、きたぃぃ」
無駄だとわかっていても血が溢れでる穴を手で塞ぐ。
「ニンゲンは弱すぎるのだ。
死んどけ、運が尽きた小娘よ。最後を見届けよう。人類のな。」
ついに立っていられず膝をついた私の足元にはドクドクと暖かい液体が広がる。
「この……が…。このクソがぁぁぁぁぁ!!!!!!ふ…ざけっ、るな、よ。く、そ宇宙…人んんんっ!」
耐えきれない痛みと悔しさが叫びとなった。
「……ほう。まだ叫べるか。やるな。」
3
気絶する3秒前に私は釣り上げられた。
2
「生きの良いニンゲンよ。招待するぞ。我が《ノースベイン》へな」
1
「くそ…やろ、招、待され、てや…る」
0
そして意識も身体も彼方宇宙へと飛んで行った。