第5章 人
「ミケ、どういうこと?」
「リヴァイが捕まっていたと思われる
牢屋の前に憲兵団の死体が転がっていた」
「え⁉…リヴァイ…まさかやっちゃったの⁉」
「…リヴァイしかいないと思うが…
状況を考えるとおかしい
憲兵団が鍵を開けるとは思えないが」
ふむ…と考えるハンジ
「ま、とにかくリヴァイと合流しないと…
ミケは兵舎に戻ってみて
私はこの周辺を探してみる」
「わかった」
二人はそこで分かれると
ハンジはこの周辺に身を潜めていた数人の兵士にリヴァイを探すように促した
(…どこに行ったんだ?
リヴァイの奴…)
「ハンジ分隊長ー‼‼」
ハンジが反応し後ろを振り返ると
モブリットとミカサが馬に乗りやってきた
「お?モブリット!とミカサ!
何かあった?」
「はい! 兵舎組に何か伝達があればと思い…
あと…」
「とクリスタは⁉」
モブリットの言葉を遮りミカサが口を開いた
「え、え??とクリスタ…?」
「二人は先にこっちに着いてるはずです!
見ませんでしたか!?」
「え、見てないけど…
二人はどうしてこっちに⁉」
「…が、リヴァイ兵長の処刑を聞いてすぐに飛び出したんです
その後をクリスタがすぐに追いかけたので
二人はとっくに着いてるはずなんです!」
ハンジは腕を組み
うーん…と考えた
「……………もしかして…
……あの二人が?」
ハンジははっとした顔をすると
モブリットとミカサに向かい
「二人とも!とクリスタを探してくれ!!
その二人はリヴァイと一緒にいる可能性が高い!!」
「え?リヴァイ兵長と?
兵長は今地下牢にいるのでは⁉」
「私たちが地下牢に行った時にはすでにリヴァイはいなかったんだ!
恐らく…二人が脱出の手助けをしたに違いない!
探してくれ!
私もこの辺りを探すよ!」
「了解!!」