第4章 日常
自分でもわからない
あのを思い出したら
ものすごく恐くなったから
お前を失う恐怖を味わってしまったから
何かを察したのか
が優しく問いかける
「リヴァイさん…?
どうしましたか…?」
俺はさらに強く抱きしめた
(なんだ俺…気持ち悪りぃ…
人前でこんな自分出すなんてな…)
がそっと俺の背に手をまわすのがわかった
「リヴァイさん…
こんなときにすみません…私、嬉しい…」
(…………?)
「だってリヴァイさんはいつも強くて
なんでも一人でできてしまう人だから…
だから私、時々不安になるんです
私は…役に立てないのかなって」
(そんなことはない…)
「でも今、リヴァイさんは私に少し弱さを見せてくれてる
それがものすごく嬉しくてっ…」
(俺はいつも救われてる
その笑顔に
初めてお前を見たその時からー…)
「……泣くな」
涙で濡れたその顔にそっと触れる
そして
優しいキスをした
もう一度
なんども
という存在が
確かにここにいることを
確かめるように
「っ…リヴァイさん……
私…
好きです…リヴァイさんのこと…」
震え声で話すを
優しく抱く
「ああ…俺もだ」
その言葉を聞き再び泣き出す
「…本当に俺といると泣いてばっかだな」
「だって…嬉しいっ……!
私なんかが…っ」
「お前だからだ」
(お前だから…
俺は、こうなることを望んでいたわけではない
気持ちなんか
伝えなくたってよかったんだ
ただ、生きていれば…
それだけで)