第36章 TOP SECRET by みきちん

「和也、帰るぞー」

俺たちは他愛もない話をしながら下校する。

あの日からずっと変わらない。



ずっと一緒……

空気みたいな存在。



「お邪魔しまーす」

「もう、誰もいないってば」


毎週火曜日……

和也の家に入った瞬間、俺たちは恋人になる。


「一応、礼儀だからね」

「ふふっ、智らしい」

柔らかく微笑む恋人。


それはあの日まで見た事なかった顔。


「はい」

手を伸ばすと、和也の手に包まれた。


それはあの日まで知らなかった温もり。



俺たちの間に秘密は無くなった。



「んっ…あっ、さとっ」

色白の肌が薄紅色に染まる事。

「ああっ…んっ、もっと……」

可愛い声でおねだりする事。

「うわっ、やばっ…」

俺のモノを締め付けて離さない事。



新たな一面が次々と現れていく。



「している時の智って……カッコいい」

行為を終えて、ベッドでゆっくりしていると
和也が俺の胸の中で呟いた。


耳が真っ赤に染まる和也。

……それは照れてるって事。


俺も新たな一面を
和也に見せられているのかな？


でもこれだけは変わらない。


和也を見るとドキドキする。

和也とのキスは甘い。



チョコレートを食べたあの日と同じように……

そして、これからもずっと……






END