藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第20章 ♡Story67♡ 最後の文化祭
「あのね!女の子だったら、私と同じ名前にしたいんだよね……」
「同じ、名前?」
「うん……漢字じゃなくて、平仮名とかだったら大丈夫でしょ?
これだったら、太輔も少しは寂しくなくなるかなって……」
「っ百合……」
「まぁでも、どっちにしてもお腹の中の子は……太輔を支えてくれると思うから……
大丈夫だよね……私がいなくなっても…「っ百合……」_ギュッ…」
ダンスを止めその場で百合を引き寄せ抱きしめる太輔。
「太輔……?」
「っんなこと言うな……確かに、お前はいなくなる……でも、
俺の心の中にはずっと残り続ける……俺が、死ぬまでずっと……」
「っ太輔……」
「そんな心配しなくても……俺はお前を忘れない、何が何でも……」
「っ……ありがとう、太輔……大好き、だよ……」
「俺も……お前のことだ大好きだ……ここでも、はっきり言える……
愛してるよ、百合……。」_チュッ…
「んっ……」
抱きしめたままキスをする太輔、
百合は笑みを浮かべながらそのキスを受け入れた。
「うおっ!藤ヶ谷先生がチューした!」
「ちゅう~♪」
「来海にはまだ早いわよ?(笑)」
「ほら、やっぱ先生が最後いいとこ取りじゃん……」
「裕太さんってば(苦笑)」
「てっか涼介、お前今来たの?」
「始めからいましたよー!(涙)」
10秒ほどキスをした後、少しだけ顔の距離を取るふたり。
「ふふっ…最初の頃はたった1、2秒しかできなかったのに……
こんなに変わるもんなんだね……しかも人前でもできちゃうなんてさ……」
「それだけ……お前が大好きだって事だよ……百合……」_チュッ…
再びキスを落とす太輔、その意外な行動に宏光や他の面々は驚いた様子で
ふたりの光景を眺めていた。
「わお……」
「ある意味、貴方より積極的……」
「それ俺の愛情表現が足りないってこと!?」
「違うわよ(苦笑)
ほら静かに、ふたりの雰囲気を邪魔しちゃダメよ?」
「あいっ!ぱぱ、しーなの!」
「ははっ……そうだな……(微笑)」
(ホント、よく貴方って人は変わったよ……)