藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第19章 ♡Story66♡ 最後のお仕事、新しい命
和真たちが話している頃、百合はベッドに横になっているわけだが……
「……文化祭の、準備……しなきゃ、いけないのに……
みんな、心配してるかな……」
クラスメート達のことが気がかりでしょうがなかった……。
そして百合は1時間ほど保健室で大事を取り、2時間目は教室に戻った。
文化祭の準備も手伝い、放課後にはあっという間に時間が過ぎてしまっていた……。
「じゃあみんな、私ちょっと病院に行ってくるから……
放課後、残れなくてごめん……」
「いいのいいの気にしなくて!
病院、気をつけてね?」
「うん、ありがとう美香ちゃん……」
クラスメートに別れを告げると、百合は母の待つところへ向かった。
ちなみに有希子は校舎内にある駐車場に車を止めていた。
「お母さーん!」
「百合!そんな走らなくてもいいのよ!」
無事有希子と合流し、百合達は光咲病院にある産婦人科に行くことにした。
有希子が相談したところ、百合の担当医であった宏太から紹介を受けたのだ。
「薮先生が言うに、その先生はとても信頼できる先生だそうよ。」
「女の人?」
「確か……八乙女っていう名前だったわよ?」
「八乙女……なんか珍しい苗字……女の人かな!?」
「まだ行ってみないとわからないでしょ(苦笑)
でも、あの薮先生が信頼できるって言うんですもの……大丈夫よ。」
「うん、そうだね。」
こうしてふたりは光咲病院に向かうのであった。