藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第15章 ♡Story62♡ 誕生日会
「男が女にアクセサリーって、なんとなく想像つくだろ……」
男友達が女に対してアクセサリーを贈るなんて、普通はありえない……
「っ……和真くんは、私がこういうの欲しいって言ってたのを覚えていたから
プレゼントしてくれたんだよ?っそんなこと、あるわけ……」
今の話で、なんとなく想像ついたらしいがイマイチ認めたくないらしい……
アイツは、ただ百合が欲しそうにしていたからだけじゃない……
他にも、意味があって贈ったんだろ……
意味を分かっていながら、右足にまでアンクレットをつけた……。
「……ともかく、俺以外の奴からアクセサリーを貰ったら
いろいろ意味を調べてからつけろ。」
本当は、つけてほしくもないが……
「……太輔の、言いたいことはわかったよ。
でもだからって……和真くんばっかりを責めるようなことしないでよ……」
「……。」
「っ和真くんのこと、和真くんのこと何も知らないくせに
わかったようなこと言わないでよ!」
「っ……!?」
「っ……太輔に、和真くんのことなんてずっとわからないよ……」
「っ……」
「っだって!あんな態度ばっかりとっていたらそうでしょ!?
太輔……和真くんのこと分かろうとした?分かろうとしたの?」
「っ……」
「っもっと、和真くんのことをわかろうとしてよ……」
百合はそう告げると大広間に戻っていった。
「……。」
俺は……九条のことを分かろうとした?
わかろうとしたのか……?
百合の言うとおり、俺は……
ただ、憎しみの感情に囚われて……俺は、何も分かろうとしなかった?
「っ……」
確かに、俺に悪いところがあったかもしれない……でも、
百合や九条にだって……
何かしら否があったはずだ……だから、
「……ちゃんと、百合に謝るか……」