第21章 煩
暫く、身体を寄せあってから。
再び、荷造りをして。
その間に、俺は洗濯物を片付ける。
面倒くせェけど、嫌いじゃない。
「乾いた下着、持ってく?」
朱里ちゃんが風呂入ってる隙に、洗ったモノ。
丁寧に畳んでから、聞いてみた。
「こんな可愛いの着けてたのに、暗くて全然見えなかったわ」
顔、真っ赤にして。
俺の手から、それを奪う。
「坂田さん、意地悪です」
プイッと顔を背けて、膨れてるけど。
意地悪は、どっちですか?
前は俺のトランクスを好んで履いてたくせに。
そんな可愛いヒラヒラでフワフワの着けて。
見せてくれないなんて。
急いて脱がせた俺も悪いが。
そういうのも、堪能したかったわ。
「それ、勝負下着?」
小さく『違います』と聞こえて。
俺の口元、堪えきれなくて緩んじまった。
「ふーん……今度、そっち堪能させてもらうわ」
そっぽむいたままの頭に手をのせて。
軽く撫でてから立ち上がる。
「そろそろ夕飯の支度するから、終わったら声掛けろ」
子ども扱いを極度に嫌がるくせに。
ガキみたいな素振りをして。
あっち向いた顔が。
俺の一撫でで綻んでんの。
銀さんにバレバレよ?
「次はエロいの、期待してるんで」
次に抱くときは。
勝負下着で、俺を悩殺してくれ。