第144章 帝王の嘆き 2
疲れてんだよね…
超疲れてんのよ…
司会も4時間ともなれば、そこそこ長丁場なわけよ。
それに加えてグループとしてのパフォーマンスもしなきゃいけないでしょ?
疲れないわけないじゃん?
それなのにさ…
なにアレ?
いや、分かるよ?
ドラマ主題歌特集、だっけ?
他になかったか?
あったでしょ?
ほら、「王子」のとかさ…
なのに、アレですか?
出ましたよ、俺もね?
“友情出演”ってやつにね?
でもアレはなくね?
な〜にが、
『零さん頑張って〜』
だよ…
手なんか振っちゃってさ。
大体さぁ、“零さん”じゃねぇし…
“智くん”って立派な名前があんだよ。
まあね、彼女も言わされただけだろうから?
彼女責めるのは、“筋違い”ってやつかもしんないけどね?
問題は智くんだよ。
普段あんな笑顔で歌ってるか?
歌ってないよなぁ?
なんだよ、ヘラヘラしちゃってさ…
おかげで俺、超仏頂面だよ…
勘弁してくれよな、まったく…
と、まあ嘆いたところで仕方ない。
番組の戦略に、まんまと乗っかった智くんには、ちゃ〜んと罰を受けて貰うからね?
ああ、言っとくけど、今すぐに、ってわけじゃないから。
次、俺にあんな顔させたら…
覚悟しときなよ?
おわり