第111章 僕たちの愛のメモリー
O「ああっ…!」
S「ど、どうしたの?」
O「どうしよう…。ねぇ翔くん、オイラどうしたらいいの?」
S「だから、なにが?」
O「消えちゃったの…」
S「消えたって…何が?」
O「オイラ達の想い出が…消えちゃったの!」
S「ちょ、ちょっと、落ち着いて説明して?」
O「スマホから消えちゃったの…」
S「それじゃ分かんないよ? もっとちゃんと…」
O「全部…オイラ達の写真…全部消えちゃった…」
S「なんで?」
O「分かんないよ…でも、突然消えちゃった…」
S「見せて?」
O「…翔くん、コレ元に戻る?」
S「コレは無理そうだね…残念だけど…」
O「そんなぁ…」
S「バックアップは…取ってあるわけない、よね?」
O「オイラそんなのしたことないもん」
S「だよね? だったら…」
O「元に戻らないってこと?」
S「…うん」
O「大事な想い出だったのに…」
S「泣かないで?」
O「…翔くん…」
S「あのね? スマホの中の想い出が消えちゃったのは残念だけど…俺たちは消えないよ?」
O「どういうこと?」
S「思い出はまた作ればいいってこと」
O「新しい想い出? オイラ達の?」
S「そうだよ? 消えちゃった想い出よりも、もっともっと沢山想い出作ろ? ね?」
O「…うん」
S「貸して?」
O「何するの?」
S「ほら、ちゃんとカメラ見て? はい、チーズ」
O「えっ…?」
S「ほら、俺たちの新しい想い出が一つ出来たよ?」
O「うん。沢山作ろ? 想い出…」
おわり