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好きなだけじゃダメなのか

第2章 出会い



ある日私は、父である国王に
呼び出された。

絢爛豪華な謁見の間の奥。
御簾の向こうの父は悠然と
金色の椅子に体を預けていた。

「父上、カノンでございます」

いくら父とはいえど、王は王。
顔を上げて接してよい相手ではない。
まして、私は王女なのだ。
跪き額を床につけて最敬礼をした。

「カノン」
「はい」
「顔を上げろ」

威厳に満ちた声で父が告げる。

「お前、いくつになった」
「15でございます」
「ならば、そろそろ縁談を
持ってこさせてもよいな?」
「勿論でございます。
父上が縁談を持ってきて下さるとは
光栄の極みでございます」
「…それは本心か?」
「はい」

なわけないだろう。
どうせ縁談と言ったって、
将軍の嫡男のハビル様だろう?
あのつまらない脳筋ボンボンの
ハビル様なんだろう?
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