第13章 出会いの場所
「あおさん」
「和也・・・君」
帽子と眼鏡の変装をして
こっちに手を振ってくれている和也君。
走って和也君の所へ。
平日を選んで正解でした。
人が少ない。
「相変わらず速いですね~」
「あ、そうですか?」
私の走りに毎回気を配るんですよね。
「あ、今日は黄色なんですね?」
「はい!」
気づいてくれた!
そうなんです。
和也君は黄色の色だって芽衣に聞いて
黄色にしてみました。
「なんか、嬉しいです」
「よかったです」
行きましょう、と手を差し出してくれた和也君。
それは危険では・・・?
周りを気にする私に、
「大丈夫。人いないから」
そう言って手を握ってきた。
「はい」
握り返し!