第6章 まだまだな二人
電話は知恵ちゃんからだった。
「もしもし知恵ちゃん?」
ちょっとワクワクで電話に出ると
知恵ちゃんの声は興奮で大変なことになっていた。
『ちょっと!あお!』
「ど、どうした」
慌ててリビングを出る。
『二宮さんと付き合ってるって本当!?』
あーもう知っちゃったか・・・。
「そんな、中学生の恋愛みたいに言うな」
『でもびっくり!よかったね。櫻井君から聞いた』
「あ、櫻井君」
そうか、櫻井君に・・・。
『まさか、言ってないの?付き合ってたこと』
「う、うん」
『言うべきだよ』
「そうだよね~」
でも、言ってしまったら
和也君はどういう反応をするだろう。
言うべきなのかな・・・。
『言えないんだ・・・』
「はい・・・」
『いつかは言うべきだよ』
「うん・・・」
電話を切って、リビングに戻った・・・。