第6章 まだまだな二人
玉ねぎのみじん切りが大嫌いで
母の手伝いもこれだけは勘弁でした。
なのに、玉ねぎのみじん切りしてる私。
トホホのホ。
やっと切り終わってお肉と混ぜているときも
「うっ」
涙が止まらないー!
鼻をすする音のせいか、
和也君が私の方を見てます。
かなり、笑いを堪えてるな、あれは。
「そこまで泣きます?
玉ねぎにぼろ負けじゃないですか」
ゲーム器を置いて呆れながらやってくる和也君。
「あおさんの泣き虫」
「違います」
必死でこねていたら
和也君が後ろから抱きついてきた。
そして、
「ひゃっ!」
右目の涙をペロリと舐めるのです。
だから
私は爆発寸前になる。