第11章 楽しいこと
瞳は潤んで今にも涙がこぼれ落ちそうなのに、口元はうっすら微笑んでいて、あまりにも美しい。
ぐちゅぐちゅと音を立てて秘部がこすれ合い、快感に理性が支配されていく。
「うぁっ、んっ…若ぃ」
甘い声に脳が痺れるように反応する。
「野薔薇」
「んっ」
「野薔薇っあっ…くっ」
野薔薇が微かに腰を動かすから、俺まで腰が浮く。
「わ、か…しっおねが、んっつ」
強請られ、さらに腰を突き上げる様に激しく動かしていく。
揺れる胸の先端を摘むと「ひぁっ」と小さく叫ぶ。
ぐりぐりと押すように触り、またそっと撫でる様に触れる。
その度に小さく悲鳴を上げる様子が可愛かった。
「くぁっ…きっつ…」
「あ、我慢、しない、で」
「うぁ」
「んんぅっ」
絞りだされるように脈打ち射精すると野薔薇のナカが波打つように動いた。
「くっ」
「ふぁっ」
快感に頭がぼうっとする。ぐったりと脱力して俺に覆いかぶさる野薔薇にキスをした。
俺の唇を深く受け止め、顔が離れると頬が紅潮していて、照れた顔をしていた。
「どうして…」
言いかけて跡部さんを見ると、腕を組んで笑っていた。
「さぁな」
野薔薇が起き上がって微笑む。
それ以上笑顔を見ていると、このまま魂を抜かれそうだ。
あ
また下半身が反応する。
「あっ」
跨っていた野薔薇も気付いたようだ。仕方ないだろ、眼鏡越しじゃない笑顔なんて、ほとんど初めてなんだから。
「んっ」
「すごい…元気」
野薔薇の言葉にドギマギする。
こんなこと、言うのかよ。
「でも、若はちょっと、休憩ね」
そう言って野薔薇の視線を追うと鳳が目を開けていた。
口も、空いていた。
「ね、長太郎」
野薔薇が鳳に笑いかけると、鳳がガバッと起き上がってベッドに座った。
…股間を押さえて。
「えっこれ…え?跡部さん…?どういう状態で…」
まぁ、そうなるよな。