第7章 マスキングテープ
大野side
潤を胸に抱きしめると、心の底から安心した。
照れることをたくさん言われたけど、それが潤の本心だってわかって…
こんなに幸せでいいんだろうか。
「潤…やばい…」
「え?」
「シたい」
「えっ…ちょっ…」
阻止しようとする腕を押さえて、潤の唇に貪りついた。
硬く閉じようとする唇を舌でこじ開けて口内に滑り込ませた。
離れていこうとする頭を片手で包むように押さえると、潤の動きが止まった。
「じゅ…んっ!?」
顔を離したらネクタイをぐいっと引っ張られて、また唇が重なった。
「ん…」
ぴちゃぴちゃと二人の唇から水音が聞こえてくる頃には、体が熱くてならない。
半分電気の落ちているフロアにふたりきり。
潤のネクタイを掴むとしゅるりと解く。
シャツのボタンに手をかけてもどかしく外していく。
「さと…し…」
掠れる声で呼ぶ潤も、俺のネクタイに手を掛けて外して落とした。
床にブルーとパープルのネクタイの渦ができた。
潤の手が俺のシャツのボタンを外してしまうと、俺は潤をデスクに押し倒した。
キスをしながらお互いの身体を弄る。
熱くて滑らかな皮膚に触れた瞬間、止まらなくなった。