第15章 旅立ち
数秒後、風影のまえで私たちは砂の暗部に囲まれていた。
瞬身でいきなり現れたので無理もないだろう。
私は暗部をきにせず、警戒する風影に話しかけた。
数十分後、風影と私は、一対一で話していた。
メンマは今、部屋の隅でこっちを不安気に見ている。
『一尾の監視を引き受けます。』
私は、風影にメンマを養子として砂の里で保護してくれと要求していた。
勿論風影は、何の利益もないと断ってきた。
そこで私は、その一言を放った。
「何故知っている?」
風影から殺気が向けられるが私は気付かない振りで話しを続けた。
『それに、上手く行けば一尾の力を使いこなせるようにできるかもしれませんし。』
私がそう言うと風影に迷いが見える。
そこで私は、チャクラを込めて口を開いた。
『私たちを受け入れてください。』
本の少し、言霊の力を使ってそう言うと、風影はいいだろう、と頷いた。
「だが、条件がある。」
風影のその言葉は予想できたので私は頷いた。
「メンマだけでなく、お前も私の養子になることだ。」
風影の提示してきた条件があまりにも予想外だったため、私は一瞬呆けることになった。
だが、すぐにもちなおすと、よろしくお願いしますと頭を下げた。