第13章 ようこそ我が家へ
「ルミお前は、ナルトくんが里の者から避けられているのは知っているか?」
ナルトを家まで送った帰り道、父がそんなことを私に聞いてきた。
『うん…。避けてると言うより嫌悪してるって感じがする。』
私がそう言うと、やはり感じるよな、と父は苦い顔をした。
「理由は知っているか?」
父は前を向いたまま私にきく。
『ママが、死んじゃった日、ナルトの誕生日なんだ。』
私はそれだけ答える。
それは、どうしてナルトが里の者から嫌われているか知っていることを意味していた。
「やはりルミはさといな。」
父はそう言うと、ルミはナルトが憎いか?と聞いてくる。
しかし、その表情は、私が否と言うのを確信しているそれだった。
『ナルトはナルト、中にいるものとは違うよ?私はナルト大好き!』
そう答えて、父様は?と聞き返す。
「俺もだ。」
父はそう言うと、私を抱き上げた。
『わっ!』
大きくなって抱っこされることのなくなっていた私は、突然のことに驚いて声をあげる。
「ルカも俺もお前の育て方を間違えてはいなかったようだな。お前は俺達の自慢の娘だ。」
父はそう言うと、優しい笑顔を私にむけた。
私は嬉しくなって父の首に抱きついた。
私たちは暖かい気持ちで帰宅した。