第7章 梅雨。
家に着くまでの道のりが、
降りしきる雨がもどかしかった。
赤信号で立ち止まる時間さえももどかしい。
足を止めている間、私達は唇を重ね、舌を絡めた。
周りなんて関係ない。
月島くんが欲しい。
そう強く感じた。
マンションのエレベーターに飛び乗るとキスをしながら私はネクタイを、月島くんは私の髪の毛を解く。
ドアが開いた瞬間強く腕を引かれ、家の前に連れて行かれた。
スーツのポケットから取り出した鍵がうまく入らずにもどかしそうだ。
カチリ
鍵を開け、中に入ると鞄を玄関に投げ捨てる。
「梢…」
『月島くん…』
ぽそり、名前を呟いたのが合図。
すがりつくように、私は
私達はキスをした。
『抱いて…
めちゃくちゃにして…』