第37章 渚の時間
結衣side
……。絶賛気配を消してます。
気配を消さないと……ね。
「痒い。思い出すと痒くなる。」
やっぱり……この声は……鷹岡……。
「でもそのせいかなー?いつも傷口が空気に触れるから、感覚が鋭敏になっている。……いったろ?元々マッハ20の怪物を殺しに来てるんだ。リモコンだって超スピードで奪われないように、予備は作ってある。うっかり俺が倒れこんでも押せるようにな。」
……やっぱり……渚のことを恨んでいるのかな……。あのときの怠慢で……渚勝ったし。
でもさ、おかしくない?君が決めた勝負なのに……逆恨みしてさ。くだらん。