第12章 過去の時間
業side
「結衣……遅刻……だけど。のんびりしてるね。」
「んー。いいの。どーせ、遅刻じゃん。」
いやー、それにしてものんびりし過ぎだろ。
マイペースだよな……。
「はい。ご飯。今日はフレンチトーストにしたよ。食べられる?」
「旨そう。いただきます。ん。うまい。今日もいらないの?」
「大抵、要らないよ。過去を乗りきれたら食べられると思うよ??多分ね。」
「過去……??」
「あ……カルマ君には話すね。渚も知ってるけど……。」
無理に言わせちゃったかな……
「カルマ君なら信じられるよ。もし……話しても私から離れないよね?」
「当たり前だよ。」
「ならよかった。」
そういって彼女は語りだした……
この過去が……こんなにも大変なものだとは
思ってもいなかった……。