第22章 三・其ノ壱
遠くの方から相葉の声が聞こえて、それと共に馬の蹄の音が近いてくる。
二『佐助っ!こっちだ。 アイツ……翔は?見つかったのか?』
相『あ………ああ。 見つかったには……見つかったんだが………』
言葉を濁す相葉に馬から降りて詰め寄る。
二『どっ……どうしたのだ! まさか………!』
相『はい………。 実は………
自害されておられたようでして………。』
二『な……んだと………。 それで命は………今は
………!』
相『命は………まだ………危険な状態で………
今、才蔵が手当てをして動けずおる状態にございます。』