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レイジーシンドローム
第3章 残暑
原田の中で、あたしとの事は全て闇に葬り去られる。
間違いだったと。
消したい過去だと。
人に知られてはならないことだと。
俺には彼女だけだと。
自分を狂わせた香苗さんが悪いんだと。
今日も立派に「都合のいい女」を全うした。
それでいいんだ。
日頃の不満とか、欲望とか、鬱憤をぶちまけられるような、そんな役目で。
そしてお互い、相手が悪いって罪を擦り付け合う末路を辿るの。
汚いあたしにはそんな身分がお似合いよ。
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