第2章 季節の変わり目
・・・優しいって何さ。
これが優しさって言うなら、叱咤や成長って言葉は存在しないわよ。
温室の中で生きて、子供のまま体だけ大きくなって、いつか厳しい局面にぶち当たってポッキリ折れるのが関の山。
あなたの言うあたしの優しさは、生温い炭酸ジュースみたいな、甘ったるく体に悪いもんよ。
これは許しとか、諦めとか、そう、享受。
受け入れるしか無いのよ。
文句も言わず、かと言って喜びもせず、あなたのワガママを一身に浴びて。
体の快楽だけ都合良く拾って、感情は捨て去る。
後の事なんて、今は知らない。