第3章 ロールキャベツ男子 ♥︎ 〜菅原孝支〜
時計を見ると、6時限目に差し掛かった頃だった。
2人で心地よい怠さの体を起こして、窓の外を見る。
「…その、ごめんな。いきなり…」
自分が、欲望のままに動いてしまったことに、申し訳なくなって、結木に向き直る。
『え?何がですか?』
結木はけろっとした表情で、俺を見ていた。
『もともと両想いだったんですから、大丈夫です!』
そういうところがまた、結木らしかった。
「…そっか…」
『はい!なので!』
ーお付き合いしましょう!!!
順番も何もないけれど、俺は彼女だからここまで欲望に溺れるんだ。
爽やかくん、はみんなの前でだけ。
心…お前の前では、どうしようもない獣の俺。
『だから、ロールキャベツだって言ったんですよ』
〜fin〜
→あとがき