第15章 今日は貴方の誕生日 〜黒尾鉄朗〜
さて、今日から貴方は私たちの家族になるわけだけれど。
少し不安だな、ちゃんとママになれるかな。
そんなことを考えながら、小さな貴方を抱きしめる。
「お前なら、大丈夫だよ。心」
そっと重ねられる鉄朗さんの左手。
キラキラ輝くリングまでもが、大丈夫と言ってくれているような気がして。
『うん、そうだね。鉄朗さん…希…これから、よろしくね』
「おう」
「ぁう〜」
これからどんな未来が待っていても、貴方たちとなら、希望だけ見て過ごしていける気がする。
『鉄朗さん、愛してる』
「知ってるよ」
〜fin〜
→あとがき