【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《前編》
第5章 愛の溢れた、黒い太陽
「チョロ松兄さん!」
「十四松!?…あ、よかったぁ……」
「どうしたの?」
チョロ松兄さんが、息を切らしながら、僕を抱き締めた。
チョロ松兄さんの荒い吐息が耳にかかって、少しくすぐったいけど、抱き締めてきた兄さんの背中に腕を回した。
「どうしたの?チョロ松兄さん?
ないてる?」
「十四松がっ…十四松も、堕天使になっちゃったら、怖くてっ……」
チョロ松兄さん、ひとりぼっちは怖いの?
僕が昔堕天した時も、寂しかったのかな?
大丈夫だよ、チョロ松兄さん。
もう、僕は堕天しないから。
トド松に契約されたのは、仕方ないけど、もう戻れないこと。
だから─────
「泣かないで?兄さん。」
泣き崩れたチョロ松兄さんの唇に、そっと僕の唇を重ねた。
第5章 END