【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《前編》
第9章 聖なる否定と、悪しき肯定。
なんだろうあの馬鹿神父。
『一松を返せ』だの『帰ってこいとは言わない』だの。
矛盾したこと喋るなんて、馬鹿の見本市だ。
それよりも、
「一松ぅ♪これでお前は俺のモノだな?」
一松の心は俺が独占したゃった。
一松は元は“愛”が足りない人間だったから。
悼みに漬け込むのは簡単だった。
そして一松は簡単に溺れた。
俺に、な?
さて、仕舞いにしますか。
「一松」
「な…何?」
「一松って肌白くて、睫毛も長くて、女の子みたい…可愛いね。」
「何突然…し、シスターだし、女に囲まれて生活してたんじゃ嫌でもこうなるからっ…な!」
照れてる。
本当に可愛いな、一松は。
もう、食べちゃいたいくらい……
「腰も足も…首も、細いね。」
「お、おそ松…?」
ちょっと怯えた顔。
本当に可愛い。
シスター服着てるから、黙ってたら、完全に女の子。
「何で、首触ってんの?ねぇおそ松…」
赤い爪が一松の首筋をなぞる。
「大丈夫!とって喰ったりしないって!」
だって食べたりしたら一松のその可愛い姿を二度と見れないじゃん。
そんなの絶対嫌だもん。
だから──────────