【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《前編》
第8章 彩りのない、運命は
一松の素直な言葉を初めて聞いた。
今までずっと、何かを塞ぎ込んでて、何考えているか分からない奴だったから
そんなこと考えてたなんて、分かるわけないじゃないか。
いや、俺が分かろうとしなかったのか。
一松の事が大好きなのに、愛しているのに。
一松よりも己れを優先してしまった。
そりゃ、一松に嫌われても仕方ないよな。
一松をここまで歪めてしまったのは、俺だから…
さてと、
「おそ松。」
「んぁ?なんだよ」
もう、どうなっても構わない。
このまま全員、狂ってしまえ。
「一松を頼んだ。これが俺がお前に頼む最後の“依頼”だ。」
「…そうかよ」
悪魔は案外素っ気なかった。
まぁ、奴は一松にしか目がないだろう。
「…カラ松しん
「一松。」
一松、何にもしてやれなくて、ゴメンな。
もうお前は自由だから。好きなように生きろ。
「愛しているよ。」
さようなら、大好きだった一松。
第8章 END