【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《前編》
第8章 彩りのない、運命は
がさがさ森の奥を掻き分けて来やがったのは、クソ神父だった。
「ったく…」
ここまで一松を嗅ぎ付けて来やがって。
本当に、こんな奴と関わり持つんじゃなかったよ。
全く、人間ってのは…
「……一松を返せ」
第一声がそれか。
まぁ、お前らしいけどさ。
「よぅ神父。さっき良いこと聞いちゃったんだけど、あれ、マジ?」
『兄さん』って。
クソ松のくせに可愛いーのー
「…前言撤回だ。」
「ふーん、そっか。てかさ、一松を返せって言われて俺が大人しく返すと思う?」
てか、一松はモノじゃねぇんだから、返す返さないの問題じゃねぇだろ。
一松はちゃんと、神父のことが嫌いって言ったのにそれでもまだ追いかけますか。
ほんっと、誰に似たんだか。