白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ
急いで支度して
会社に向かう
まだ誰も来てない部屋で
いつも早目に出勤する
クロを待つ
…って、何を話せば良い?
あの子との事
聞いちゃっても良いのかな…
もし、あの後
そういう事になってたら…って!
そんなわけない!
兎にも角にも
昨日の態度を謝って
それから…今日
ご飯のお誘い…も…
話したい
声が聞きたい…
二人で居たい…
ドキドキしながら
無駄に部屋の片付けとか
書類整理をしてると
「オハヨーッス
…って!赤葦かと思ったら
違うし!」
クロが入って来た
『あ、あの!
オハヨ!
えっと…』
本人を目の前にした途端
全然言葉が繋がらなくて
オロオロと取り乱してしまう
「なにテンパってるんですかァ?
二人切りだからって
なーんもしねぇって
どうした?
赤葦に用事押し付けられた?」
机の上の書類を見て
笑う顔に
ドキドキ跳ねる心臓
『ち、違うくて!
クロ…が早く来ると思って
先に来て…待ってた』