白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ
「俺は…」
ずっとあの日から動けないのは
オイカーくんなら
分かるでしょうよ?
「そろそろ進むべきじゃないかい?
知ってると思うけど
姫凪ちゃんは
相当頑固だし…
望みは薄いと思うけどな」
「よくもまぁ
言い難い事を
そこまでハッキリと
言えるもんだなァ」
「ハッキリ言われなきゃ
進まないでしょ?」
ハッキリ言われても
進める気がしない時は
どうしたら良いのかねェ…
チラチラ頭の端に浮かぶ
お見合い写真
「別に一気に進まなくても
ちょっと変わってみるだけで
良いと思うよ?
…って、事で
今夜の木兎クンの相手
任せて良いよね?」
「おぉ…って!オマエ!!
ハナからそれが目的か!?」
「そんな事あるわけないじゃん
全然、全く」
「そんな事しかねぇだろ!」
俺の声を無視して
手を洗って
行ってしまうオイカーくんに
大きな溜息が漏れる
合コン…ねぇ…
見合い同様
全く乗り気はしないけど
このままってのも…な。