白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第5章 歪みに飲まれる愛
「姫凪ちゃーん
大丈夫ですかァ?」
張り切って抱いた結果
姫凪の身体は
仕事終わりよりも
疲れてグッタリしてる
『大丈夫に見えるなら
メガネ買った方が良い…よ
有給をこんなに
ありがたいと思った事ない…』
「ヒャッヒャ!
そりゃ良かった!
こうでもしないと
家でも仕事しそうだからなァ」
『良くない…
玄関まで歩く元気もないモン…
行ってらっしゃい
チャントしたかったのに』
全く、分かってんのかねェ
そういうとこだぞ?
俺が止まれなくなる理由。
「可愛い事言ってくれんね
マジで好きだ…」
姫凪に覆いかぶさり
腕を抑えつけながら
顔を近付けると
『ちょっと!もうダメだからね!
鉄朗が遅刻する!』
今にも寝そうだった
姫凪の目がパチリと開く
うっわ。
そんな顔されたら
死ぬほど滾るんですけど
あと一回ならギリギリ…
「…んー?平気じゃね?
キスだけなら」
…なんてな?