第35章 黒猫と決戦前夜
「お疲れ様です」
「うん、お疲れ」
高層ビルの最上階から、夜の都市の灯りを見下ろしている女性らしい雰囲気の男性がいた
「菅原さん、本当にいいんですか?あの2人も招集するのは…」
「いいもなにも、あいつらが出たいっていうからね。それに、あいつを出すならいた方がいいよ」
「…俺は、まだアレは出すべきではないと思います。ホントに信用してもいいのですか?」
菅原と話すのは、彼と共にこの高層ビルに勤める縁下と山口
山口は「あいつ」と呼ぶ者に対して大きな不安を抱えていた
「…山口は心配性だな。でも大丈夫だ。あいつらを信じなよ。なんなら山口も行く?」
「えっ、いえ…俺はあいつらみたいには戦えないですし…でも、何かできることはしたいです…」
「うん、それでいいと思う。でも、夜琉ちゃんには悪いことしちゃったかしらね」
うーんと考える菅原は、考えながら最上階の一角にあるマネキンにかけられた1つの服に手をかけた
「次はこれ着てもらいたいのに…」
「す…菅原さん、それは嫌がるのでは?」
「えぇ~絶対これ可愛いのに…」
菅原が言うコレは、すごく可愛いが際どさが目立つ水着
今度これ着て写真撮らせてもらうの~と話していた
「はぁ…まぁ、全部終わったら頼んでみたらどうですか?」
「もちろんよ!!まだまだ着てもらいたいものがあるんだから!!」
菅原さんは2人の心配をよそに燃え上がっていた