第27章 黒猫の生きる意味
それから3年が経った。
俺達は、17歳の高校2年生になっていた。
相変わらず井闥山グループの奴からは暗殺の対象になっている木兎は、今はもう梟谷財閥の上層部で活躍を始めていた。俺は相変わらず木兎のボデイガードを務めていた。
高校に上がるとさらに仲間が増えた。年相応に強くなってきた木兎に相手も力を上げて来たからだ。こっちも木兎が見つけてきた同年の男子たちを集めた。そいつらは、俺並みではないが中々の手練れだった。
そんな時・・・
「暗殺を・・・?」
社長に呼び出された俺は、あの書斎でそう告げられた。
木兎に暗殺を企てている井闥山グループに逆に暗殺を仕掛けるというモノだった。
「木兎の護衛を鷲尾と木葉に任せ、お前はその隙を突き井闥山の首領、佐久早を叩け」
首領をつぶせば、木兎の暗殺がなくなるかもしれない・・・そう思った俺は早かった。暗殺だって俺ならできる。井闥山の佐久早1人ですべて終わるのなら・・・
「分かりました」
快諾した。
来週の午後2時、木兎が社長とある会合に行く日。その日に佐久早も来るからその時を狙えと社長に命令され俺はそれを実行するために準備を始めた。
中学の時からギターケースに入れていた俺の愛銃、レミントンM700の整備を始めた。
そして、当日・・・事件が起きた