第3章 恐い人
私は、由梨花が予約していたというカラオケの部屋の中を見て唖然とした
「これ、どう言うこと?藍那」
「えーっと…。合コンを兼ねて、由梨花の彼氏と友達と遊ぼうってことになって…」
「よっ、久しぶりだな、宮原さんと山本さん。」
小さく片手を上げる由梨花の彼氏、祐希君
つまりですね、失恋して新しく彼氏を作ろうと思った藍那が、お節介をして、私のために祐希君の友達と合コンするように取りはからった、ということだね?
…なんてこった
私自身はそういうの興味無いのに、て言うか合コン何て初めてだし。
でもセッティングした祐希君にも悪いしな…
「藍那…。月曜日は覚悟しときなさいよ…」
「あ、あはは~…」
藍那も悪気はないから、あんまり責めてはいけないけどね。
「ご、ごめんね。心春。気、悪くしたかな…」
由梨花が少ししょんぼりしている。
私は極力男子に関わらなければいいか。藍那がいい相手見つけたら応援しとこ。
そう考えながら立っていると、後ろから声をかけられた。
「悪ぃ、そこのいてくれねぇと中、入れねぇ。」
振り返るとそこには…
赤く髪を染めた、明らかにヤンキーの男子がいた
この人も一緒ってこと!?
何かやたら恐い人に出会ってしまったな…