第9章 相葉さんBirthday♡
【相葉side】
ー1年前ー
さぁて、25日になる前に良い子達に配っちゃいますか♪
俺たちは『サンタクロース』
良い子にプレゼントを配ってます♪
俺の所属するチームは5人
『智・翔・和也・潤』
そして俺、『雅紀』
この5人で行動を共にしてきた
高いところが、苦手な翔ちゃんは通信・指令担当で、配り担当の俺たち4人を的確に目的地へと導いてくれる♪
12月24日 クリスマス・イブ
翔「雅紀、次の場所で終わりだよ♪」
通信機から翔ちゃんの声
今年も変わらずプレゼントを届けて回る
プレゼントを配り終えたら、毎年恒例のお疲れパーティー開催♪
今年は99回目
来年100回目の前祝いパーティーだから急がなくちゃ
翔ちゃんに指示された場所へ向かう
そこは、早くにパパやママを亡くしてしまった子供たちが暮らすところ
たくさん辛い思いをしただろうから、プレゼントで少しでも笑顔に出来たらいいな…
そう願いながらひとつひとつ枕元にプレゼントを置いていく
最後のひとつを手に取り、寝ている女の子の枕元に置こうとした……
女の子「……お兄ちゃんは…だれ…?」
「えっ?!お、俺が見えるの?」
通常、トラブル回避のために俺たちは見えない仕様になっている
でもたまーに見える子供が居るらしい、と話に聞く
見えてしまったものはしょうがない
「お兄ちゃんは…雅紀♪サンタクロースだよ♪プレゼントを持ってきたんだ♪」
女の子「………プレゼント、いらない」
な、なんですと?
女の子「『りん』がサンタさんにお願いしたのは、パパとママだもん……」