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Volleyball Boys 《ハイキュー!!》

第33章 ★君と俺の8秒間《瀬見 英太》




~オマケの1コマ~


【NO side】


キュキュッとシューズが床を擦る音、それと元気な掛け声。白鳥沢学園高校の男子バレー部専用コートからは、今日も練習の音が響いている。が、時折、怒鳴り声も聞こえる。

『工っ、そんなビミョーな所に突っ立ってないでボールとんなさい!』

「ハイッ!!」

悔しそうに唇を噛むのは、五色。何が悔しいって、大好きな先輩マネージャーに怒られちゃったんだもの。

「工~どんま~い♪」

「ハイ!」

「返事はいいよなぁ、工」

「アザっす!」

「いや、褒めてない、貶してる」

ぽんと肩を叩いたのは天童。そして貶したのは瀬見。ちなみに五色は気付いていないが…とその時、ピピーッと笛が鳴った。

『10分休みー、その後すぐ入ってー!』

「「「あっす!」」」

蒼井が汗だくでくたくたになった部員たちにどりんくやタオルを配る。ついでにビブスも回収し、洗濯カゴに突っ込む。

休憩イコールお喋りタイムの部員たち。プレーこそ高校生離れなところもある彼らだが、わいわいきゃっきゃと年相応の声がする。

「ところで英太クンさぁ、背中の傷大丈夫なのぉ?痛そうだったよぉ?」

『っごほ、げほがほっ』

「なんで蒼井さんがむせるんですかッ!」

『ご、ごめん工、平気……っつつ』

平気と言いつつも、今度は腰を痛がる蒼井。不審げに見る部員たちの中に、一人ニヤニヤと楽しそうな天童。

「英太クン、あれだよ?加減しなよ?」

「…天童、いっぺん死んでくんねぇか?」

「ヒド!」

「いや、最近マジで蒼井に近すぎだからなお前。少しは遠慮しろよ」

「おやぁ、ヤキモチですかぁ?」

「だったらなんだよ」

開き直る瀬見に、隣では蒼井がボンッと音をたてて真っ赤になる。そんな様子に天童はげらげら笑った。

「お前らマジおもしれぇっ」

『さっ、さとりのバカ!英太もバカっ!』

「え、なんで俺も?」

『~っ、恥ずかしいんだから学校では余計なこと言わないでよっ!』

「やなこった」

けらけらと笑いだす瀬見。もおぉと怒る蒼井の周り、部員たちは楽しそうに笑っていた。そしてやってきた鬼監督の喝が飛ぶのはすぐのこと。




              今度こそEND.
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