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Volleyball Boys 《ハイキュー!!》

第32章 ★男前な彼《岩泉 一》



目が覚めて、腹部に温もりを感じた。布団を捲ると、丸まって眠る蒼井。それを見た瞬間、昨夜の出来事がフラッシュバック。

「…やべ、時間っ…!?」

慌てて枕元のスマホを見る。時刻は6時とセーフ。今日は朝練も無いし、セーフだ。

あの後、疲れたのか、蒼井はすぐに眠りへと落ちていった。このままじゃカゼひくと思い、俺のTシャツを着せた…のはいいものの、裾から伸びる脚がエロくて抜いたのは、口が裂けても言えない。

そろりと起き上がり、音をたてないよう注意を払ってシャワーを浴びる。10分ほどして部屋に戻ると、蒼井が起きたところだった。

「おはよ、海宙」

『おはよう、はじめ』

寝惚けた蒼井はにこりと笑って俺の名を呼んだ。まだ、名前で呼んでくれんのか。

「あー、昨日は悪かったな…急にその、ヤったりして…イヤじゃなかったか?」

ばつが悪くなって、頭を掻く。蒼井はキョトンと首を傾げ、それからそんなことないよ、と首を横に振った。

『はじめに助けてもらったから。それにその…気持ちよかったし…?///』

「っおう…///」

お互いに気恥ずかしくなり、かぁっと赤くなる。その様を見て、顔を見合わせて笑った。そしてずっと言いたかった、何度も喉まで出かかった言葉を言った。

「あのよ、言う順番が逆になっちまったんだけどよ…俺、海宙のこと好きなんだわ。本当はもっと早く言いたかったけどなかなか言えなくて…事後報告みたいになったけど俺と付き合ってくんない、かな…?」

その言葉に目をぱちくりさせる蒼井。それから理解したのか、ぶわぁあっと、今までの比じゃないくらいに顔が真っ赤になった。

『えっ、わ、たしでいいの!?』

「おう。つか、海宙じゃねーとムリ」

『わぁどうしよ、それすっごい殺し文句』

手で顔を覆う蒼井。それから隙間を作りちらりと覗く。

『はじめって、すごい男前だよね』

「き、急に何言ってんだよ?」

『んーん、何でも。ねぇ、はじめ』

「あ?」

『すき』

「~っ、ぼげ、俺のが好きだし…///」

ぎゅっと抱きしめてやれば、背中に回された腕からぎゅうっと力を込められる。もう二度と離すまいかと、俺も抱きしめ返した。




                  END.
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