第14章 cocktail1
「お疲れさま~。」
「お疲れさま…」
私と自由の気分の高低差に笑える。
連れてきて貰ったお店は雰囲気の良いBar。
「アルコール…得意じゃないの…」
「えー。そうなの?」
「でもね。ここのは、すごく美味しいから騙されたと思って飲んでみてよ。」
「うん…」
スッと出されたカクテルグラス。
グラス注がれた液体は、澄んだレッドがとても綺麗なお酒。
口を付けると、鼻から抜けるフワッと香る程よいアルコール。
「美味しい…」
「でしょ?」
得意気にフフンと鼻を鳴らす自由は、やっぱり可愛い。