第46章 andante
「そっか。」
頭を撫でて、抱き締める。
「ずっと一人で考えてたんだね。」
「あやめちゃん。」
背中を撫でて、耳にキスをする。
「キミが考えて出した答えなら俺は反対しないよ。」
「1stライブが、Finalライブになっちゃうね。」
「うん…」
少し掠れた声。
泣いてるのかな?
「絶対に観に行くよ。」
「あやめちゃんの最後のライブ。」
「頑張る…。」
「うん。でも程々にね?」
「ありがとう。」
再度頭を撫でて、今度は髪に唇を落とす。
「あやめちゃん。本当に『奥さん』になっちゃうね。」
「もう誰にも見せたくない。」
「俺だけのあやめちゃん。」
そう呟けば、あやめちゃんは笑ってくれた。
これからもキミを笑わせるからね。