第39章 pounding
「俺じゃ君は守れない?」
ソファーに両腕を付いて、左頬を乗せながら呟く。
「あやめちゃんのこと、知ってると思ってたけど…驕りだったね。」
「何にも知らないんだ。」
「あんなに辛そうな姿、初めて見たよ。」
「前にもあったの?」
「どうして今回は発症したの?」
「何かあった?」
これは、あやめちゃんが寝てるから聞けること。
実際あやめちゃんになんて聞けない。
キミに拒絶されるのが怖いんだ。
情けないよね。
本当にキミのことが好きすぎて、どうしたら良いか分からないんだよ。
力になりたいけど、何も聞けない。
何も出来ない。
本当に情けないよ。