第18章 heavy(裏)
「そうだ。」
リビングからラッピングされた箱を手に持ち、ベッドに戻る。
「ほら。やるよ。」
「?」
ポンッとベッドの上に投げられたキレイなラッピングを施された箱。
「あやめにプレゼント。」
「?」
「何ですか?誕生日じゃないですけど。」
「知ってる。でも、必要なものだよ。」
「?」
頭の中には『?』が浮かぶ。
包装を解き、箱の蓋を開ける。
「!?」
「どう?気に入った?」
「………なんでランジェリー…」
箱の中には、ネイビーの生地に細かな刺繍の入ったブラとショーツがフワフワの梱包材に包まれて鎮座していた。
「あの…」
「最近胸デカくなっただろう?」
「そのお祝いだよ。」
ニッコリ笑って、満足そう。
「あの…何でそんなに嬉しそうなんですか?」
「え?だって、おれのお陰だろう?」
「………。」
呆れて物も言えない。
「感激で言葉も出ない?」
「本当に…バカなこと言わないで下さいよ。」
「でも…これ…買いに行ったんですか?」
「さすがに店には行けないよ。今の時代、ポチッとすれば何でも買えるからな~♪」
楽しそうな笑顔に私まで笑ってしまう。
悠一といると嫌なことなんて忘れられる。
この人の存在が私を救ってくれる。