第1章 百日紅の夢
全身に力が入らない。
ブチブチと腕を拘束していた縄が切られてもぴくりとも動けない。
「なかなか楽しませてくれるじゃないか。なあエルミ?」
するぅ…と腰からお尻までをなで上げられて、もう動かないと思っていたのにびくんと身体が跳ねる。
顎を持ち上げられて口付けられる。
唇を割って舌が侵入して来た。
舌を巻き取られ歯列をなぞられて、口の中までジンジンと痺れてくる
頭がぼんやりして、なにがなんだかわからない。
お互いの唇が離れてツゥ…と糸が引く。
「そろそろ良いだろう?」
ぼそりと耳に囁き込まれ背筋に甘い痺れが走った。
小さく頷いてそっと脚を開いた。
「ずいぶん素直になったな」
ふっと鼻から息を吐いて笑いながら熱いモノを当てられる。
恐怖よりも快感への期待に目をぎゅっととじる。
「少し痛いだろうが我慢しろ」
「…ぅ」
めりめり、と熱いモノが割り込んで信じがたい圧迫感に息が詰まる。