第4章 英語の先生
そのときだった…!
トントン!
「レオ先生ー!日誌を取りに来ました!」
レオのクラスの生徒だ。
スッとレオの唇が離れる。
レオは机の上にあった日誌を持って、
部屋の扉を開けると
生徒にそれを渡す。
生徒が去り扉が閉まると、
「……ごめんね。」
すまなそうな笑みを浮かべながら
レオは謝る。
しかしすぐにパッと表情を変え、
「もー!だってアヤセちゃん
かわいすぎなんだもん!
俺我慢できなくて。
まぁ俺なりの挨拶みたいなもんだから
気にしないで!」
と言った。
肩を上下させながら
呼吸をするアヤセは
何とか「は、はい…」と、
真っ赤に上気した顔で答えた。
「…でも…
良かったでしょ…??」
レオはニッと口角を上げて言った。
「!!!」
アヤセは耳まで赤くして言い放つ。
「よ、よくありません!!し、失礼します!」
怒りなのか動揺なのか図星だったせいなのか…
よくわからない感情のまま
アヤセは勢いよく立ち上がると
英語科準備室を後にした…。