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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第9章 ❦ SPECIAL THANKS ❦ Vol.2


❦雅紀Side❦



ったく、どこ行ったんだよ…

数ある子供達の勉強部屋だけじゃない
ホール
施設長室
部屋という部屋の襖を開けて片っ端から覗いてみても、どこにも見当たらない


「隠れんぼじゃないっての…」

「お探しモノは中庭だよー?」


螺旋階段の踊り場から、健が俺をチョイチョイと手招いて窓の下を指差す


「ほら。ね?」


花壇の前にしゃがみ込んでるソイツを見付けてホッと胸を撫で下ろした


「やっと見付けた…
ありがとな、健」

「どー致しまして!
それより太輔知らない?」

「何? 太輔も行方不明なの?」

「そーなんだよ! 最近、あの二人の行動が似てきた気がするんだよね…」

「同感…」

「「はぁっ…」」


同時に溜息をついて
顔を見合わせるとフフッ、と笑った


「行ってあげなよ、雅紀さん。
僕はもうちょっと太輔の隠れんぼに付き合ってあげるからさ」

「あぁ、そうするよ」


急いで階段を降りて玄関の大きなドアを開けると
暖かな陽射しが差し込んで来る


「慧? そんなとこで何してるの?」


声をかけると振り向いて
そして柔らかく微笑んだ

あぁ、この笑顔
好きだなぁ…。
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