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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第6章 ブラコンですが、何か?


「あ…」


僕のソレにしょーくんの視線が一点集中する
引き上げた腕のチカラが抜けた瞬間に
僕は捕らえられた腕を引き抜いて蹲るように湯船へと身体を沈めた

一言も言葉を発せないまま
暫しの沈黙…
言い訳なんて思い付かない
恥ずかし過ぎて消えたいよ


「雅紀、あの…」

「…」

「ホントに具合悪いわけじゃないんだよ…な?」

「悪く…ないっ…!」

「じゃあ俺の名前呼んでたのは…
つまり、そーゆーこと?」

「…っ!」

「そっか…」


そっか、って何さ
僕がしょーくんを想って身体を反応させてたこと
引いたって事だよね
キモチワルイよね、兄弟なのに…
男同士なのに…


「あのさ、」

「…」

「俺も入っていい?」

「え…?」


思いもよらないしょーくんの言葉に
驚いて顔を上げた


「いいだろ?
一緒に風呂、入ろーぜ?」


返事も待たずにしょーくんはバタンと浴室のドアを閉めて
脱衣所へと消えていった

頭が付いていかない
あんなモノを見られて
しょーくんの名前を呼ぶ声も聞かれて
それなのに
なんで一緒にお風呂に入る事になってるの?!

磨りガラスからは鼻歌交じりのメロディーに乗せて
パッパと服を脱ぎ出すしょーくんの姿が見えて
僕は思わず目を逸らした
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