第44章 春の高校バレー。
とくん、とくん。
心臓の鼓動が早まる。
体育館にはいればエアーサロンパスの香り。
そして、今日の試合相手である、カラス。
公式練習を終え、挨拶。
タオルやドリンクの確認をしていると…
「おーい、美優!」
『はーい。』
返事をして振り返れば円陣を組んだみんな。
「ほら、入れって。」
「みーゆさん!」
笑顔のリエーフに手を引かれ、円陣に加わる。
「___俺達は血液だ
滞りなく流れろ
酸素を回せ
”脳”が正常に働くために。」
『みんな、がんばって!』
次々に返事をし、各自持ち場に着くみんな。
私は、それをベンチで見つめた。